手織り絨毯を虫から守る
手織りペルシャ絨毯屋では...
絨毯を多量に保有している絨毯屋で
ムシが発生して困ったという話はまず聞いた事がありません。
以前は、絨毯は草木染の藍などの防虫効果で
ムシが付きにくいという話しもありました。
昨今では化学染料の割合が多くなりましたが、
それでも そこそこ効果があるのでしょうか?
絨毯屋では、いつも商品である絨毯を動かしていることが
大きな理由かもしれません。
普段からの予防
絨毯の種類や、お使いの環境にもよりますが、
長いあいだ敷いたままにしてあって、
空気がよどみ、湿気の多い所では、
毛やシルクの繊維など動物性のタンパク質を好む害虫が
棲みつくことがあります。
そのような環境での、絨毯の長期の敷きっぱなしは、
避けた方が好ましいと言えます。
年に1〜2回程、巻き上げて、
絨毯の表と裏と床面を掃除機などで清潔にして下さい。
目安としては、3月と9月頃がいいでしょう。
絨毯につく虫
日本では一般的にウールやシルクに着く害虫として
「イガ」、「コイガ」などの蛾の幼虫と、
主にウールの害虫として知られる
「ヒメマルカツオブシムシ」、
「ヒメカツオブシムシ」等の甲虫の幼虫が知られています。
衣類の害虫として良く知られる、
ヒメマルカツオブシムシですが、
成虫は春から秋にかけて活発に活動し、
花壇のマーガレットやヒメジョンなどの花に集まり、
花粉を食べている姿がよく見られます。
ウールを食べるのは幼虫で、
体長5mm以下、濃い焦げ茶色で、
やや長めの毛が生えています。
なんらかの機会に成虫がウールに接触した際に
卵を産みつけるものと思われたのですが、調べてみると、
この虫は、幼虫から蛹を経て、
成虫になるとすぐに交尾、産卵を行うようです。
その後、明るいところに出てくるので、
部屋の中に成虫を見つけたならば、
既に産卵の後かもしれません。
しかし、行動力のある成虫がその版図を広げる訳でしょうから、
屋外から新たに来たものも産卵する可能性は捨てきれません。
見つけたら出ていってもらいましょう。
この仲間の幼虫は動物質のタンパク質を食べ、
昔は鰹節など乾物の被害があったため
カツオブシムシの名前があります。
絨毯の強力防虫防ダニ加工
ご家庭において普通に敷いてお使い頂いている分にはまず被害の話しは聞きません。
しかし、タンスの下に敷き込んでしまい掃除機が届かないまま長い時間が経ってしまうなど、条件がそろってしまうと
心配です。通常の水洗いプランでもおよそ1年ほど効果の持続する基本の防虫防ダニの処理を施しますが、上のような場所に敷く場合には、さらに数年間効果の持続する強力防虫防ダニ加工のオプションを追加することをお薦めします。
絨毯の保管
長期保管される場合などは防虫、防湿などの注意が必要です。
保管の際には防虫と適度の乾燥を心掛けて下さい。
防虫には、樟脳、ナフタレンやパラジクロルベンゼンなど
衣類用の適量の防虫剤、脱酸素剤などが効果があります。
これらの防虫剤などと一緒に保管します。
ただし、よく言われていることですが、複数の防虫剤を一緒にお使いになられると。
化学反応が生じる恐れがあります、有害なガスの発生は、
繊維の変色など、思わぬ被害にもつながりますのでご注意ください。
最近は、シート状の防虫剤も売られており、
これを利用すると固形の防虫剤よりも防虫剤の偏りを緩和できるそうです。
防虫剤の管理は数ヶ月や半年に一度など、こまめなチェックが必要ですが、絨毯そのものに強力防虫防ダニ加工を施せば数年単位で有効です。
水洗いクリーニング時のオプション商品ということになりますが、管理のし易さとしてお薦めできます。
また、防虫 / 防ダニ加工調剤はヒノキチオールという檜のなかまの植物由来のものを主に使用し、樟脳などに比べてにおいがほとんど気になりません。ヒノキチオールは食品添加物にも認められている安全性の高いものです、この点もお子様やペットにも安心してお薦めできます。
防湿に関しては、単純に水気を避けることです。しかし水気を避けようとビニール等に入れっぱなしにするとウールやシルクの繊維中の水分が偏り、やはり水気が付くのと同じ状態になることがあります、ビニールに入れたままでの保存もお避け下さい。また別荘等にお使いで、次の別荘の利用までしばらく時間が空くような場合がありますが、特に寒冷な地域の簡易な造りの別荘の場合では、冷えた床下と室内の温度差で絨毯と床の間が結露して絨毯が水気を含んでしまうことがあり、翌年別荘に来てみたら絨毯と床がカビだらけになっていたなどということもあるそうです。このような場所では、くるくると巻いて床から離し、台の上などに置いて保管することをお薦めします。
またエアコンの下は結露の水が落ちる場合がありますのでお気をつけ下さい。

